オリジナルイラスト「夏の記憶」は、2018年映像機器メーカー・EIZO様主催のイラストコンペに応募した作品です。コンペテーマは「夏休み」でした。
テーマから構図を考える
まずはテーマが「夏休み」ですから、当然「夏」や「夏休み」に関わる内容でなければいけません。また、応募方法はTwitterへの応募用タグ付けによる投稿でした。このあたりもきちんと考えておきたいところです。
まず最初に、このテーマにどのような要素が必要になるのかを考えてみました。
・「夏休み」がテーマなので、小さい頃の記憶ほど共感を呼びやすそう
・ディスプレイに表示することを考えイラストの向きは横
・投稿してTwitterサムネイルで見栄えするような色・構図
このあたりまでは前提条件かなと考えました。
様々な色使い・発色の良さ…などを考えると、「夏休み」のモチーフがたくさん入っていた方が必然的に色数が増えそうです。同時に賑やかになりますので、サムネイルでもある程度見栄えもするでしょう!
こういった条件から「過去の自分の夏休みの記憶が、頭から溢れ出している」というテーマか、「海中をモチーフにして、その中で過去の夏休みの記憶に出会う」テーマ、どちらかかなと考えました。
こちらが最初に考えていたラフです。海中を表現するのに、左側にいる女性の髪の毛が広がって、海の中になるような表現にしています。
左脇にスペースがちょこちょこ目立つので、「メッセージを入れるためのスペースとして考えると、絵ハガキとしてはありかな」と思いましたが、絵ハガキを作っているわけではない!!
こちらが最終案のラフです。中央に女性を置いたシンメトリーな構図と、その上に浮き輪にのった「記憶の中の自分」、打ち上げ花火とひまわり、鳥居の色味を鮮やかにすることで、小さくなっても目立つようにしています。
打ち上げ花火はモチーフとしても非常に好きなので、どうしても描きたかったのですが、背景をすべて夜景にしてしまうとカラッとした「夏の空」や「夏の暑さ」が表現しづらくなり、他のモチーフが活かしきれない。
そこで想像の中の空間ということを活かし、花火が上がっている空間部分だけ夜景にし、ほかは青空に変更しました。こうすることで、左右に入道雲を入れたり「夏の暑さ」や「さわやかさ」を表現することが出来ました。
ちなみに屋台に使っているテキストは「Design Cuts」様にて購入した和風フォントです。(現在は販売していません)
最終講評
こうして作品は完成、審査員であるpomodorosaさんからはこのように評価していただけました!
イラコンご参加いただき有難うございました!これも個人的に大好きな作品でした。数多くのモチーフを明るく楽しく、かといって暑苦しくならずにポップにまとめ上げる構成力は素晴らしいです。デザイン部門があれば入賞確実でした><
— pomodorosa (@pomodorosa) October 12, 2018
「夏休みの雰囲気」がもう少し出せていれば…という後悔の念は若干残りますが、精いっぱい描き切れたという意味では、このイラストに関しては満足です。
構図やモチーフ、テーマについてはかなり考え抜きましたので、その点が評価されたのは自分にとって意味がありましたし、何より自信になったのが良かったですね。
おまけ
ちなみに、一番最初に考えていた「ディスプレイに表示することを考えイラストの向きは横」という条件、イラストをディスプレイに表示するとこんな雰囲気になります。
左右、めっちゃ余ってるじゃんーー……
…途中でうすうす気づいてたんですけどね、「これもしかしてA4じゃないか?」って…笑
個人での制作ももっと頑張っていくぞー!(/・ω・)/